A6:オープンループ制御とクローズドループ制御ではクリープによる静定性に大きな違いがあります。
1.オープンループ制御の場合
クリープをセンサ等で補正せず使用するため、静定性は悪くなりますが比較的安価となります。
2.クローズドループ制御の場合
弊社クローズドループではクリープをひずみゲージセンサ又は静電容量型センサを使い補正し、
精度を高めています。
2-1.ひずみゲージセンサの場合
接触型で可動部に接着して測定しています。
センサと可動部に接着剤が介在する影響かクリープ現象が出る可能性があります。
ただ、クリープがどの程度出るかは、製品や使用方法により異なります。
2-2.静電容量センサの場合
非接触型でピエゾアクチュエータ、ステージに内蔵され、
可動部の空間を測定しているため、ひずみゲージよりも精度が高くなります。
ただし、ひずみゲージセンサと比べ価格が高くなります。
参考程度になりますがひずみゲージセンサと静電容量型センサの比較動画がありますので、ご参照ください。
「歪ゲージセンサ、静電容量センサのクリープ」
「クリープ」とは
ピエゾ素子が持つ物性のひとつです。
クリープとは目標変位量で電圧の入力を止めても、変位が続いてしまうことです。
例) 変位量100μmのピエゾ素子を使用するとします。
0μm→100μm変位させるために0Vから150Vの印加をとめたとしても、
変位が100μmで止まらず徐々に変位が変わってしまうことです。
他にもピエゾアクチュエータ(ピエゾステージ)、ピエゾドライバ(ピエゾコントローラ)について説明させていただいているQ&Aや技術資料がございますので、ご興味がございましたらご覧ください。
【 Q6:オープンループ制御とクローズドループ制御でのクリープの違い】に関連があるQ&A
Q1:ピエゾアクチュエータを駆動するには?◆
Q2:オープンループ制御・クローズドループ制御とは?◆
Q5:オープンループとクローズドループでのヒステリシスの違い◆
Q8:ピエゾアクチュエータの共振周波数について◆
Q9:ピエゾアクチュエータの発熱の問題について◆
Q12:ピエゾアクチュエータを選ぶのに必要な仕様条件◆
Q15:ピエゾアクチュエータ、ピエゾステージの位置決めの精度とは?◆
Q16:ピエゾアクチュエータの固定について◆
Q17:ピエゾアクチュエータ(ピエゾ素子)の駆動方法について◆
Q18 当社ピエゾドライバ、ピエゾコントローラの使い方について◆
Q22:矩形波(step波形)での駆動の際の注意点◆
Q26:ピエゾアクチュエーターとは◆
Q28:ピエゾアクチュエータの種類◆
技術資料
トータル技術資料◆
ご使用方法についてご検討されていましたら、お気軽にご相談ください。
ご質問をお待ちしております。