Q29:ピエゾアクチュエータの基本特性_その1

2023年2月28日

A29:ピエゾアクチュエータの基本特性について当社技術資料から一部を抜粋し、2回に分けご説明させていただきます。

【変位量】
ピエゾアクチュエータは電圧を印加することで変位を発生します。
(例)
積層ピエゾアクチュエータは全長の 0.1%の最大変位量が得られますが、
200µmの変位量を得るには全長200mmものピエゾアクチュエータが必要となります。
しかし、変位拡大機構をもつ MZ-200L ピエゾアクチュエータは、
260µm の大きな変位量にもかかわらず本体の変位軸寸法はわずか 35mm です。

【分解能(Open Loop)】
ピエゾアクチュエータはサブナノメートル以上の変位分解能を有しています。
電圧を印加することで動作するため、印加電圧のノイズはそのままピエゾアクチュエータの変位分解能として現われます。
おおよその変位分解能を以下の式で予測します。
分解能 =ストローク×電圧ノイズ/駆動電圧レンジ

【ヒステリシス】
ピエゾアクチュエータの変位特性をグラフに表しています。
印加電圧と変位量の関係は完全な比例ではなくヒステリシス特性がみられます。ヒステリシスは変位量のおよそ 10%現われます。
図1

【クリープ】
クリープとはピエゾアクチュエータにステップ状の電圧変化を印加したとき、
下図に見られるような長時間にわたる変位変化です。

その量は、電圧変化量、電圧変化の符号などによって変化します。
連続振動や電圧変化パターンのある繰返しなどの場合にはオープンループ制御でも変位再現性が得られる場合があります。

【静電容量値】
ピエゾアクチュエータの構造は平行平板コンデンサと同じで電気的に容量性負荷です。

ピエゾアクチュエータについて他にも詳しく説明させていただいている技術資料や
Q&Aがございますので、ご興味がございましたらご覧ください。

【 Q29:ピエゾアクチュエータの基本特性_その1】に関連があるQ&A
Q26:ピエゾアクチュエーターとは
Q28:ピエゾアクチュエータの種類
Q30:ピエゾアクチュエータの基本特性_その2

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